アマゾンが最近、「e託販売」というものを各出版社にもちかけているらしい。小社にはないが、流対協関係の複数の出版社にアマゾンからの働きかけがあったようだ。 アマゾンの提案する「e託販売」というのは、アマゾン自身の説明によれば、「出版社様の書籍をAmazon FC(倉庫)に最低一冊から委託在庫し、出版社様の販売チャンスを広げるサービス」ということのようである。このサービスを利用すると、アマゾンの「取り寄せ注文」が取次店からアマゾンに「入荷するまでのリードタイム」(現在は全出版社の平均で十一日ほどらしい)が多くの書籍で必要なくなり、ないしは短くなり──出版社との直接取引である以上、当然のことだが──、結果として「在庫なし」率が改善される、ということが強調されている。「委託在庫」という表現があるから、「常備寄託」に近いものなのかもしれない。具体的には、次のような条件が呈示されている── 一、アマゾ