2014年8月27日、ケンコーコムは突如、創業者であり社長である後藤玄利氏の辞任の意向を発表した(写真1)。辞任表明理由について、ケンコーコムは「楽天グループとのシナジーを最大化することにより企業価値を向上させるのにふさわしい経営陣に移行するのが最善との判断により、当社代表取締役を辞任したい旨の意向表明がなされたものであります」と説明した。それでもあまりにも突然の退任の発表に、EC(電子取引市場)業界は騒然とした。 これまで一般用医薬品のインターネット販売規制で国を相手に裁判を起こし、最高裁で勝利を収めるなど、日本のECにおけるケンコーコム、そして後藤社長の功績は大きい。正式な退任は新たな役員選任を目的に開く10月下旬の臨時株主総会となるが、突然の退任表明の裏にはどのような思いがあったのか。話を聞いた。 突然の退任表明だったが。 後藤氏 もともと、どこかのタイミングで引き継がなければとい
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