ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 1934年、英ロンドン生まれ。オックスフォード大セントアンズ校でJ・R・R・トールキンに師事。 大学卒業と同時に結婚。子育て中にファンタジーを書き始める。作品に「マライアおばさん」「九年目の魔法」など ――初版は1986年ですが、物語が誕生したきっかけは。 ジョーンズ 84年のある日、突然牛乳アレルギーになりました。牛乳をちょっとなめただけで魔法かのろいにでもかかったように体が衰え、つえがないと歩けなくなったの。髪の色が変わり、しわも一気に増え、いきなり老人になったように感じたわ。この経験がきっかけで、少女が突然お婆さんになってしまうという設定を思いつきました。 ――牛乳は今でも駄目ですか。 ジョーンズ ええ。私たちの生活には牛乳が溢れていますから、とても気を使っています。買い物に行った時は原材料を調べて、乳製品が含まれていないか注意しています。 ――「動く城