強い企業とは、継続的にビジネスモデル変革や業務プロセス変革を実現できる企業のことだ。しかし、個別最適化された情報システムが、これを妨げることが珍しくない。 柔軟なシステムアーキテクチャーを実現するための基本的な考え方を、なじみ深い都市の構造に見立てて学んでいこう。今回は、データ統合のポイントを、東京の都市構造から考える。 営業支援、コンタクトセンター、マーケティングオートメーションといったフロント系システムを導入しているが、顧客情報が分散している――。企業システムにおいて、こうした状況が散見される。特にSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)が普及して事業部門が独自にシステム導入しやすくなったこともあり、サイロ状態に陥ったシステム群が増えているように感じる。 システムがサイロ化すると、顧客情報を扱うシステム群が期待するような機能を発揮できなくなるという問題を引き起こす。架空の例として、