JR東海道新幹線で29日、「補助吊架線(ちょうかせん)」が切れて停電し、約14万9000人に影響が出たトラブルで、切断とほぼ同時に現場を通過した新幹線のパンタグラフが、2か所のうち一方しか破損していなかったことが30日、JR東海の調査で判明した。 1985年に張られた補助吊架線の劣化を原因の一つに指摘する声もあがっているが、補助吊架線の切断が直接の引き金になったとすれば、両方のパンタグラフが破損する可能性が高いため、同社では慎重に事故原因を調べている。 同社は、パンタグラフが損傷した東京発の「こだま659号」の車両と、切断した補助吊架線を回収し、架線の切断面などの分析を進めている。 同社によると、切断していた補助吊架線は、パンタグラフに電力を送るトロリ線の15センチほど上にある。今回、トロリ線にはほとんど破損がなかったが、もしパンタグラフが先に破損していれば、補助吊架線だけではなく、直接パ