昔から、大切に受け継がれてきた、四季折々の家仕事は、理にかなった、先人たちの知恵の結晶です。今回は、「よもぎ茶」のつくり方を、画家で料理家の藤田みどりさんに教わります。 『家仕事ごよみ』より よもぎ茶 三月から五月幼いころ、春先、土手や野原で、よもぎの若芽摘みを楽しんだ人も多いのではないでしょうか? よもぎには、独特の香りがあり、おなじみの草餅の材料として使われるのはもちろん、古くから生薬として、食べる、飲む、つかる、香りをかぐ、もぐさにするなど、万能薬として珍重されてきました。藤田みどりさんも、毎春、おかゆや天ぷらのほか、お茶にして楽しんでいます。 「薬効成分豊富なよもぎはお茶にして飲用すると解毒作用があり、冷え性、生理痛の改善などに効果があるとされています。乾燥後、から炒りすると香りがよく仕上がります。春の野草特有の、少し苦味のある味わいは体を目覚めさせてくれるようで、クセになります」