楽天やファーストリテイリングといった大手企業が、社内で英語を公用語にするというニュースが話題を呼んでいます。では、こうした「公用語時代」の到来に伴って、「日本人の英語」はどうあるべきなのでしょうか? この問題について断続的にお話ししてみたいと思います。 まず第1回としては「上下関係から自由な英語」という点です。正確に言うと、2つの異なる問題から成り立っているのですが、その第1は「言葉としての英語の上手下手に上下関係を感じてはならない」という点です。昭和の時代までの日本人は、失敗した英語教育への被害者意識もあって、英語の会話や発音に強いコンプレックスを抱いていました。 その結果として、「帰国子女」ブームが起きたり、その反動で「帰国子女いじめ」やその対策としての「外国はがし」などが起きたり、あるいは「ネイティブ」の英語話者に習うための英語塾などに人々が殺到したり、様々なドラマが生まれたのでした