![Amazon.co.jp: 経営の未来: マネジメントをイノベーションせよ: ゲイリーハメル (著), ビルブリーン (著), 藤井清美 (翻訳): 本](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b59f2daffa636ac226d4858179865c0ab53a76bc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fm.media-amazon.com%2Fimages%2FI%2F41geKR4KkgL._SL500_.jpg)
本連載は、一昨年まで米国のビジネススクールで助教授を務めていた筆者が、世界の経営学研究の知見を紹介していきます。 さて、筆者は一昨年に帰国以来、様々な業種の方々と交流する機会を得てきました。そしてこの経験を通じて、多くのビジネスパーソンが自社の戦略に悩み、それを考えるヒントを得るために「経営戦略」の考え方・フレームワークを勉強されていることも知りました。 米ハーバード大学の著名経営学者マイケル・ポーター教授の『競争の戦略』のような経営書を読んで勉強される方は多いですし、専門のコンサルタント・大学教授のセミナーに参加される方もいます。「戦略が優れている」と言われる他業界の企業を分析し、自社に取り込もうとする方もいます。「戦略」に対するビジネスパーソンの関心は、ますます高まっているようです。 しかし同時に筆者が驚いたのは、戦略がうまくいかないそもそもの「根本的な理由」について、ビジネスパーソン
ロジカルシンキングについて日頃から思っていた疑問をサクッと書いてみました。Wikipedia先生に聞いてみると、ロジカルシンキング(論理的思考)とは、 一貫していて筋が通っている考え方、あるいは説明の仕方のこと ビジネス書では、 物事を体系的にとらえて全体像を把握し、内容を論理的にまとめて的確に伝える技術 なんて説明されてたりします(定義は議論があるところですが、ここでは触れません) 現代社会の多くの意思決定において、ロジカルシンキングはとても大事です。例えば、社内で新規事業をする時に担当者がプレゼンする場合や、経営者が投資家に説明する場合などです。 筋が通らない矛盾があれば却下されるでしょうし、大多数が 納得できるようなロジカルな説明ができれば、意思決定はスムーズに進みます。 このロジカルシンキングの弱点は、他人を説得する際には絶大な力を発揮する一方で、物事の成否を見極めるには、それほど
By Edwin Irwanto 手軽に欲しい物が安く買えるAmazonは便利なサービスですが、1995年に創業してから、どのような経営手段によって低価格で商品を提供しながらも利益をあげてきたかがグラフ付きでまとめられています。 Amazon's profits - Benedict Evans http://ben-evans.com/benedictevans/2013/8/8/amazons-profits このグラフを見ると、1995年にAmazonが創業してから収入がぐんぐんと上がっているのに対して、当期純利益がほとんど出ていないのがわかります。 12ヶ月分のフリーキャッシュフローでも、青い線グラフで見ると利益は上がっていないように見えますが、2012年末にAmazonはシアトルに14億円の本社ビルを一括購入しているためほぼゼロになっています。しかし、資本支出を除いたオレンジの線
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本連載では米ビジネススクールで助教授を務める筆者が、世界の経営学の知見を紹介して行きます。 さて、最近はとかく「グローバル」という言葉をよく耳にします。メディアでこの言葉を見ない日はありません。「グローバル化」とか「グローバル企業」とか、最近は「グローバル人材」という言葉も流行っています。 正直、これらの言葉にやや食傷気味の方もいるのではないでしょうか。その理由の1つは、そもそも「グローバル化」とは正確に何を指すのか、「グローバル企業」はどのくらいいるのか、などの基本知識を我々が十分に共有していないからかもしれません。 実は、近年の世界の経営学では「グローバル企業はほとんど存在しない」という主張がされています。それどころか、これは学者たちのコンセンサスになりつつあると言ってよいかもしれません。今回は、なぜこのような議論が起きているかを紹介しましょう。 そもそもグローバル企業とは? そもそも
世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア 「ドラッカーなんて誰も読まない!? ポーターはもう通用しない!?」 --これが本書の帯の宣伝文句だ。著者の入山氏はニューヨーク州立大学バッファロー校(ビジネススクール)の助教。2008年にピッツバーグ大学でPhD(博士号)をとったばかりの、新進気鋭の経営学者である。 ドラッカーなんて米国の経営学では完全に過去の人だ、というと、日本ではやはり驚く人が多いのだろうか。最近もドラッカーに女子高生をかけあわせた本がベストセラーになったばかりだし、彼の本は古くから広く読まれ、「ドラッカー学会」まであるくらいだ。(ドラッカー自身も日本が好きだった) もちろん、ドラッカーがマネジメント研究の先駆者であることは確かである。しかし、ドラッカーはウィーン出身の人だけに、発想の根本が非常に『中欧的』である。たとえば「企業は基本的に社
ドラッカーなんて誰も読まない!? ポーターはもう通用しない!? ―― 学問としての経営学 入山章栄×飯田泰之 情報 #行動経済学#経営学#新刊インタビュー#ドラッカー#ポーター#リソース・ベースト・ビュー#ヤバい経済学 経営学と聞いて経営者名言集や列伝をイメージする人も少なくないだろう。いったい経営学とはどのような研究を行っているのか。『世界の経営学者はいま何を考えているのか』の著者でありアメリカで経営学を研究する入山章栄氏と経済学者・飯田泰之が、世界の経営学について、学問のあり方について繰り広げる、太平洋をはさんだスカイプ通話による日米間対談。(構成/金子昂) 飯田 経営学については経済学以上に誤解が多い学問かもしれません。その意味で、入山さんにアカデミックな経営学の最前線を紹介いただけるというので楽しみにしています。 入山 じつは、ぼくは飯田さんが博士課程の頃から、飯田さんのことを知っ
コストセンターというのは奇妙な用語である。多義的だ、とか、意味が確定しにくい、とかいう訳ではない。コストセンターとは「費用だけが集計される部門単位」という定義が明確にあり、その点では、ほぼゆらぎがない。にもかかわらず、この用語は様々な価値判断や感情的評価を込めて使われている。ネットをちょっと調べてみれば分かるが、「もうコストセンターとは呼ばせない!」とか、「コストセンターからプロフィットセンターへの脱皮を」といった風に、ネガティブな意味合いで使われることが多い。あるいは「所詮コストセンター子会社だから」とか。いったい費用だけが集計される会社とは、どういう意味だろうか。収入がない会社が存在するのか? もともと「コストセンター」とは、会計学から発した言葉だった。日本語では「原価中心点」という、いささかぎこちない訳語があてられている。意味は先ほど紹介したとおり、費用集計の部門単位である。企業の中
誰かがミスをすると私たちは腹が立ち、怒鳴ることもあります。怒る理由はミスをした人の行動を変えたいためです。しかし、いくら怒っても彼らの行動は変わらないどころか、反抗的になることさえあります。100万人以上のメンバーが所属する非営利政治活動グループ「Demand Progress」の設立者で代表のAaron Swartz氏は、「重要なのは人間を変えることではなく、仕組み(システム)を変えること」と述べています。今回はSwartz氏が米・ゼネラルモーターズ社(以下、GM)の事例をもとに「史上最悪の工場を変えたシンプルな教え」について語ります。 ■米・ゼネラルモーターズ社の実験 米・カリフォルニア州フリーモントにあるGMの工場は最悪の状態でした。当時の労働組合長は「戦いの毎日でした」と振り返ります。「働いている時間より抗議活動をしている時間の方が長かったのです。ストライキは日常茶飯事で、毎日が混
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