冬季うつに関するインターネット上の記事を見ると、押し並べて「冬の日照不足→うつ気分、過眠、過食→日光で改善」というストーリー展開である。このシナリオは間違いではないが、それだけでは冬季うつ、ひいては日光と健康との関係を考える上で深みがなく残念である。冬季うつの病因や治療についてもう少し掘り下げてみよう。 確かに冬季うつは日照時間が短くなる冬に発症することが多く、高緯度地域すなわち北国に多いのは事実である。しかし前回、鹿児島県名瀬市(現在の奄美市)の例でご紹介したように低緯度地域(南国)でも天候不順がちの場所では発症率が高くなる。 また、春先にいったん症状が改善しても、梅雨に再燃することもある。更に言えば、春でも夏でも天候次第で気分が悪くなることがある。とすれば、いったい冬季うつとはなんぞや? その回答は以下の通りである。 冬に特異的に発症するうつ病なのかと問われれば、答えはNO。 冬に症状
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