ソクラテスになれ――無知なユーザーとの仕事の進め方(後編):「訴えてやる!」の前に読む IT訴訟 徹底解説(13)(1/2 ページ) 東京高等裁判所 IT専門委員として数々のIT訴訟に携わってきた細川義洋氏が、実際のIT訴訟事例を例にとり、トラブルの予防策と対処法を解説する本連載。いつもはベンダーに厳しい判決が出た裁判例を多めに紹介してきたが、前回と今回は「ユーザーに責任あり」と裁判所が判断した事例を紹介する。ユーザーの知識が不足していたり、担当者が十分な引き継ぎもなく交代したりするのは、ままあることだ。それでもプロジェクトを成功に導くために、ベンダーは何をすべきだろうか? 連載目次 前回の振り返り IT開発においてはユーザーもプロジェクトメンバーである。内部でしっかりと統一した要件をしかるべき時期までにベンダーに正しく伝えること、開発に必要な業務知識をベンダーに持たせることなどは、プロジ