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[CEDEC 2014]「誰でも神プレイできるシューティングゲーム」を実現する技術とは。その鍵は真の難度と見かけの難度の違いにあった ライター:徳岡正肇 2014年9月2日から4日にかけて,日本最大のゲーム開発者会議「CEDEC 2014」が開催された。CEDECの中心は講演やパネルディスカッションであるが,それがすべてではない。「インタラクティブセッション」と題された,大型ポスターとデモマシンによる展示企画も非常に多かった。 インタラクティブセッションの特徴は,その名のとおり,出展者と来訪者が直接やりとりができることにある。来訪者は気になったことをその場で質問したり,実際に展示されているデモを触って,技術の最先端を体験したりできるのだ。 今回のCEDECでもなかなか面白い展示が見られたが,VR(仮想現実)系やHMD(ヘッドマウントディスプレイ)系の展示は,実際に触ってみないと分からないも
[CEDEC 2014]PS4の作り方教えます。SCEのメカ設計担当者自らが内部構造を徹底解説 ライター:西川善司 講演直前に取材OKと判明した「PS4の作り方。PS4の中身を大公開!」セッション。今年のCEDECはこうしたセッションが非常に多く,メディアは混乱させられた CEDEC 2014では当初,34ものセッションが「メディアによる聴講不可」に設定されていたものの,これは運営側の「メディアによる聴講を許可するか」という質問の仕方に不備があったためと判明し,34のうち19が,開幕初日に聴講可となった。 ソニー・コンピュータエンタテインメント(以下,SCE)関連セッションの多くも,当初は軒並み聴講不可で,CEDEC 2014の会期最終日まで覆らなかったのだが,直前になって,やはり運営側のミスだったことが判明している。本稿で取り上げる「PS4の作り方。PS4の中身を大公開!」セッションもそ
[CEDEC 2014]「アイカツ!」が目指した,メディアの特性を活かしたコンテンツ作りとは。ゲームとアニメの担当者が語る,そのこだわりとヒットの秘訣 ライター:箭本進一 2014年9月2日から4日まで,神奈川のパシフィコ横浜にて開催されている「CEDEC 2014」にて,キッズ向けアーケードゲーム「データカードダス アイカツ!」と,そのテレビアニメ「アイカツ!」をテーマとした講演「『アイカツ! アイドルカツドウ』におけるダンスアニメーション制作事例」が行われた。 登壇したのは,アーケードゲーム版のCG制作を担当するh.a.n.d.札幌スタジオ開発部の矢野祐治ディレクターと,チーフデザイナーの山下信男氏,デザイナーの清野博揮氏。また,テレビアニメ版のCGを手がけるサムライピクチャーズからは,CGディレクターの北田 伸氏とリードモデラーの林 和正氏,制作進行/CGデザイナーの増子浩代氏,代表
[CEDEC 2014]ナムコ作品で見る乱数の歴史。「ゲーム世界を動かすサイコロの正体 〜 往年のナムコタイトルから学ぶ乱数の進化と応用」レポート ライター:箭本進一 神奈川のパシフィコ横浜で行われた,ゲーム開発者向けイベントCEDEC 2014の最終日である2014年9月4日,「ゲーム世界を動かすサイコロの正体 〜 往年のナムコタイトルから学ぶ乱数の進化と応用」という講演が行われた。 登壇したバンダイナムコスタジオ HE技術部 加来量一氏 この講演のユニークな点は,旧ナムコの作品を「乱数」という視点から振り返るということだ。バンダイナムコスタジオ HE技術部のプログラマーである加来量一氏は,旧ナムコの初期作品50本を解析し,それぞれの時代でどのような乱数が使われていたかを特定した。そこから見えてくる乱数技術改良の歴史を見ていくというのが,講義の主旨なのである。 1980年代のナムコアーケ
[CEDEC 2014]七並べを遊ぶとAIが分かる! 「ゼビウス」の生みの親,遠藤雅伸氏のワークショップをレポート ライター:箭本進一 神奈川のパシフィコ横浜にて,本日(2014年9月4日)まで開催されているCEDEC 2014。ゲーム開発者向けのイベントということで,高度な技術論にじっと聞き入るというイメージが強いが,中には体験と学習が合わさったワークショップなどがあるのも,魅力の1つだ。9月3日には,東京工芸大学芸術学部の教授にして,「ゼビウス」や「ドルアーガの塔」などの生みの親でもある遠藤雅伸氏による,「七並べで学ぶゲームAIの働き〜今さら聞けないAIって何?〜」というワークショップが実施されていたので,これをレポートしよう。 遠藤雅伸氏 ワークショップは立ち見が出るほどの盛況に 各テーブルには,ジョーカーを抜いたトランプと,プレイヤー各人のパス可能回数を示すチップが配られた 今回の
[CEDEC 2014]不正コピーやチートを防ぐには,セキュリティと啓蒙とゲーム業界の行動が必要。「SECCON x CEDEC CHALLENGE」の開会式講演をレポート ライター:箭本進一 2014年9月2日から9月4日まで神奈川県のパシフィコ横浜にて開催される「CEDEC2014」で,「SECCON x CEDEC CHALLENGE 開会式 / 不正コピーとチートの攻防戦」と題した講演が行われ,不正コピーやチートに対する啓蒙やシステム設計といった議題について話し合われた。 「SECCON」とは,情報セキュリティに携わる人材育成を目的とした,日本最大規模のセキュリティコンテストだ。「SECCON x CEDEC CHALLENGE」は,CEDECの会期中に会場で行われる「SECCON」の地方予選の一つであり,優勝者は全国大会に出場できる。その開会式で行われた講演のテーマが「不正コピー
[CEDEC 2014]見よ,これが新世代レンダリングエンジンだ。シリコンスタジオ,「Mizuchi」を正式発表 編集部:小西利明 CEDEC 2014の初日となる2014年9月2日,シリコンスタジオは,同社の新型レンダリングエンジン「Mizuchi」を発表。年末の販売開始をアナウンスするとともに,技術デモ「Museum」のムービーを以下のとおり公開した。 掲載したムービーを見てピンときた人も多いだろう。そう,このMuseumデモは,2014年3月に開催されたGame Developers Conference 2014(以下,GDC 2014)で公開され(関連記事),物理ベースレンダリングに基づく,写実性の高い表現で注目を集めたデモの完成版だ。このデモで使われているのが,新型レンダリングエンジンたるMizuchiというわけである。 GDC 2014版と比べても明らかにグラフィックス品質が
2014年9月2日(火)より「パシフィコ横浜」で開催されている、日本最大のゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2014」。 開催初日の9月2日(火)に、大人気のPCブラウザオンラインゲーム『艦隊これくしょん』(以下、『艦これ』)にまつわるセッション「【艦これ】に関するエトセトラ(仮)」が実施されました。その模様を詳しくお届けしましょう。 本セッションは、『艦これ』のエグゼクティブプロデューサーであるDMM.comの岡宮道生氏と、ゼネラルプロデューサー/開発運営統括である角川ゲームスの田中謙介氏が登壇。「『艦これ』のこれまでと今」を議題に、セッションを行ないました。 『艦これ』のサービスインは、2013年4月23日のこと。もともと2人は同じゲーム会社に在籍していた経緯があり、その後別の場所でバッタリと再開してから、その縁により『艦これ』の企画がスタートしたとのこと。 田中氏からは、「
[CEDEC 2014]「艦これ」のこれまでと現在の姿が数字によって明らかに! プロデューサーらが教える「艦これ」の秘密 ライター:徳岡正肇 2013年にサービスが始まって以来,大きなブームになった「艦隊これくしょん -艦これ-」(以下,「艦これ」)。先日も大型イベントが実施され,なかなか大変なミッションに嘆いたり悲しんだり喜んだり楽しんだりした提督も多かったのではないだろうか。 2014年8月現在,登録アカウント数220万という人気タイトルになった「艦これ」だが,いろいろ「神話化」してしまい,実態が見えない部分も多い。プレイした人ならすぐに分かることだが,一般的なソーシャルゲーム(ないしブラウザのオンラインゲーム)に比べ,「艦これ」は課金要素が少なく見え,いろいろと商売っけが薄いようにも思える。この理由(ないし収益計画)については「グッズやマルチメディア展開によるロイヤリティビジネスとの
本日2011年9月6日(火)より9月8日(木)までパシフィコ横浜にて開催されている、日本最大のゲーム開発者向けカンファレンス「コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス2011(CEDEC2011)」の一環として「2体から4体!? ~鉄拳タッグトーナメント2における描画システムと負荷削減について~」という、2011年9月14日から全国で稼働を開始する人気格闘ゲーム最新作「鉄拳タッグトーナメント2」において使用されている描画システムと負荷削減(主に描画)について、描画プログラムのリーダーを務めたバンダイナムコゲームスの堂前嘉樹さんが講演を行ったので聴講してきました。以下に掲載する講演の全内容とスライドを読めば、現地で聴講した気分をかなりリアルに味わえるはずです。 プログラミング | CEDEC 2011 | Computer Entertaintment Developer
[CEDEC 2013]アニメ/映画業界とゲーム業界では大きく異なる「アニメーションにおける音響制作と演出の組み立て」 ライター:榎本 涼 CEDEC 2013の最終日に行われた講演「アニメーションにおける音響制作と演出の組み立て」は,東映アニメーションの企画スーパーバイザーという肩書きを持つ関 弘美氏が,ゲーム制作とは異なるスピード感で行われるアニメーション制作のワークフローを紹介しつつ,演出へのこだわりや苦労を語るというセッションだった。 東映アニメーション株式会社 企画営業本部・企画開発スーパーバイザー 関 弘美氏 バンダイナムコスタジオ 中西哲一氏 氏は「花より男子」「おジャ魔女どれみ」「金色のガッシュベル!!」など,多くの東映アニメーションで番組プロデューサーを務めてきた。トップクラスのアニメ制作者がゲーム開発者に向けて語るという機会はめったになく,非常に貴重なセッションと言える
格好いい攻撃モーションには、すべて理由があった! “身体の動きと原理から知る、闘うインゲームアニメーションの中身”リポート【CEDEC 2013】 理にかなった攻撃モーションの作成を目指す 2013年8月21日~23日、パシフィコ横浜にて開催された、日本最大のコンピュータエンターテインメント開発者向けカンファレンス“CEDEC 2013”。3日目に開催されたセッション“身体の動きと原理から知る、闘うインゲームアニメーションの中身”のリポートをお届けする。 講演を行うのは、株式会社バンダイナムコスタジオ ET開発本部 アニメーション部 アニメーション課の元梅 幸司氏。元梅氏は格闘ゲームやアクションゲームのキャラクターの動きを作成している3DCGアニメーターで、自分の動きを参考にしたり、ときには自分で動いてモーションを作成しているという。 本セッションを簡単に解説すると、身体の仕組みや動きを理
[CEDEC 2013]「ゲームバランス」をあえて崩す「バランスブレイカー」というシステムとは? ライター:箭本進一 2013年8月22日,神奈川県のパシフィコ横浜にて開催されている「CEDEC 2013」の2日目に, モバイル&ゲームスタジオの取締役であり,「ゼビウス」や「ドルアーガの塔」を手がけたクリエイター遠藤雅伸氏を講師とした,「すごろくで体感!もう一度プレイする気にさせる『バランスブレイカー』というゲームシステム」と題されたワークショップが行われた。 モバイル&ゲームスタジオの取締役である遠藤雅伸氏 「バランスブレイカー」とはモチベーションを保つ仕組み ワークショップは多くの立ち見が出るほどの盛況 ゲームに関する議論が交わされる際,「ゲームバランス」という単語が用いられることが多い。例えば,多人数で遊ぶゲームの場合,「一方的に決着が付くことなく一進一退を繰り返す」ようなものが「ゲ
パシフィコ横浜で8月22日に開催されたゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2013」にて、ガンホー・オンライン・エンターテイメント代表取締役社長CEO兼企画開発部門統括 エグゼクティブプロデューサーの森下一喜氏が基調講演「開発讃歌」を行った。 長期にわたって人気となっているスマートフォン向けパズルRPG「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)を生み出した同社。冒頭ではゲームにおける命題ともいうべき「ヒットの方程式」について切り出したが、森下氏は「やっぱ、ない」とひとこと。「この答えは永遠のテーマになると思います。その理想に少しでも近づけるように努力することは必要なことですが、現段階においてはさっぱりわかりません」という。 「面白いゲームを作ることがガンホーの基本戦略」というスタンスは、おそらくゲーム制作に携わる関係者であれば誰もが思うことであり、一方で会社経営などさまざまな事情から難しい
[CEDEC 2012]必要なのは「何でも自分でやってしまう覚悟」。タイトーのアーケードを支え続けた「組み込み技術者」が語る,“作る”技術の伝え方 ライター:箭本進一 タイトー AM事業本部 技術顧問 三部幸治氏 ゲーム開発者向けのカンファレンスであるCEDEC 2012では,ゲームに纏わるさまざまな技術や知識が紹介されるのだが,そのほとんどはコンシューマゲームに関するものであって,それ以外のゲームに関する講演とはいうのは,実はそれほど多くない。 理由は“それ以外”の市場規模があまり大きくないから……といってしまうと身も蓋もないのだが,まあ当たらずとも遠からずだろう。しかし日本には,例外的に大きな市場を持った“それ以外”も存在する。それがアーケードゲームだ。 本稿ではCEDEC 2012の初日,2012年8月20日に行われたセッションの中から,そんな伝統的なアーケードゲームについて語られた
[CEDEC 2011]ソーシャルゲームは“ゲームの主流"になり得るか。稲船敬二氏,水口哲也氏,DeNAの小林賢治氏が語る「ゲームの未来」とは 副編集長:TAITAI 本セッションでモデレータを務めたライルズの岡本征史氏 9月6日より,横浜パシフィコで開催されているゲーム開発者による祭典「CEDEC 2011」(301会場)にて,「スマートフォン×ソーシャルゲーム×コンソールゲームが紡ぎ出す『ゲームの未来』」という名のパネルディスカッションが行われた。登壇したのは,ゲーム業界ではお馴染みの稲船敬二氏と水口哲也氏,そしてDeNAでソーシャルゲームの開発を取り仕切る小林賢治氏の3人だ。 このセッションは,昨今大きな盛り上がりを見せるソーシャルゲームおよびスマートフォン市場に対して,それぞれの立場で感じていることを語ってもらおうというもの。とくに,各々がトップクリエイターとして知られる稲船氏と水
[CEDEC 2012]「GRAVITY DAZE」のグラフィックスエンジン詳説。いかにしてSCEはリッチな画面効果と30fps動作をVita上で両立させたのか ライター:西川善司 PlayStation Vita(以下,Vita)専用タイトル「GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動」(以下GRAVITY DAZE)は,Vitaの同時発売タイトルとして企画された――実際には約2か月遅れたが――いわゆる初期タイトルでありながら,VitaのGPUであるグラフィックスIPコア「PowerVR SGX543MP4+」をかなり極限に近いところまで活用しており,ゲーム性そのものもさることながら,グラフィックス面での評価も高い。 CEDEC 2012の2日めとなる8月21日に実施されたセッション,その名もズバリ「バンドデシネの世界を掌に 『GRAVITY D
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