eラーニングやデジタル教材の活用、LMS(学習管理システム)の導入など、教育分野でICT(情報通信技術)の活用が進んでいる。この動きを後押しするため、政府は早ければ2018年にも、デジタル教材を授業用にネットで配信する際の著作権処理を不要にする法改正を実施する見通しだ。 法改正によって授業でデジタル教材を活用しやすくなる見込みだが、実は法律が認める教材の利用範囲には制約がある。こうした制約を教職員が正しく理解していないと、ICT活用によって意図せずに著作権を侵害することになりかねない。 2017年12月の大学ICT推進協議会(AXIES)の年次大会で、デジタル教材と著作権に関する2つのセミナーが開催された。セミナーでは法改正を前に、大学の教職員などが教育現場で直面する著作権処理の課題やリスク、その対応策について語った。セミナーの内容を基に、教育関係者が知っておきたい著作権侵害リスクについて