「あの人、私が途中で帰ったとか言って怒ってるのよ」 「って、別に一緒に帰る約束してたわけでもないんでしょう?」 「うん。でもあの人のことだから、もしかして私を部屋に 呼べるんじゃないかなんて勝手に期待して、エロ本隠したり ダッチワイフの空気抜いたりして必死に部屋を取り繕ったのかも」 「ああ、きっとそうね。私ももしダッチワイフの空気抜いたのに 部屋に来なかったらがっかりするもの」 「ダッチワイフまた空気入れるの面倒くさいんだよ!と思って 怒ったのなら仕方ないわね」 「そうね。無駄に空気抜かせてしまって可哀想なことしたわね」 「今ごろ怒り狂いながらダッチワイフに空気入れてるんだろうなー」 「勝手に抜いてあなたが来てくれないからまた入れて、 1人よがりで大変ね。そもそもダッチワイフが1人よがりだけどね」 「ていうか、どうせダッチワイフの空気抜いたんだろうっていう話も 私たちの勝手な想像だけど」