5日と6日は、大学のオープンキャンパスだった。一年のうち一番暑いこの季節に、しかもごていねいに二日間もやっている。何だか知らないが、親子連れとかカップルとかの受験生がわさわさ押し掛けてくるのである。国立大学も独法化してさすがに学生確保に真剣に取り組まざるをえないのかと思われるかもしれないが、実はそうではない。たんに「他もやっているからやっている」にすぎないのだ。7,8年前に、新学部を作った時に、大学の広報体制の余りの不備にあきれ果てて学長や大学本部に乗り込んでいろいろな働きかけをした。その後、広報予算は格段に増え、広報室も作られ、4,5年前にはぼくが手作りに近い形で作っていた「大学案内」も業者委託になった。印刷代を別にすれば八十万円しか出してくれなかった制作費もいまや何百万円にも膨れ上がっている。だが、中身はと言うと、信じられないことにその時よりもむしろ「悪くなっている」のだ。金をかけるこ