上海博物館の「宝暦風物―黒石号沈船出水珍品展」で展示された黒石号の文化財「長沙窯磁碗」(2020年9月14日撮影)。(c)Xinhua News 【9月20日 Xinhua News】中国上海市の上海博物館で14日、「宝暦風物ー黒石号沈船出水珍品展」が始まった。中国・シンガポール国交樹立30周年を記念する特別展で、シンガポールのアジア文明博物館との共催となる。千年以上前の唐代の沈没船「黒石号」に積まれていた陶磁器、金や銀、銅の金属器、生活用具などを展示する。宝暦(ほうれき)は唐の敬宗の元号(825~827年)。 黒石号は中国とアラブ世界を行き来した商船で、中国各地の物産を満載していた。9世紀前半の中国と東南アジア、中東地域との貿易と文化交流の重要な実物証拠であり、当時の海のシルクロードの繁栄を示している。 同船は1998年、インドネシアのビリトン島海域で大量の積み荷と共に見つかった。中でも