ついに集団的自衛権の行使容認が閣議決定された。35年間、待ちに待った決定である。 私が防衛庁に勤務していた1980年ごろ、ソ連艦隊はベトナムのカムラン湾に基地を構えて、南シナ海の航行を脅かした。イラン・イラク戦争が勃発して、ペルシャ湾の航行も脅かされていた。 この日本にとって死活的な重要性のある、東京湾からペルシャ湾までのオイルルートの防衛は米国第7艦隊の任務だった。 ≪石油ルート哨戒に加われず≫ それは楽な勤務ではなかった。甲板上は昼は40~50度となり、当時の船の冷房では、夜もろくに気温は下がらず、ゆっくり眠って体を休めることもできなかった。 当時来訪した横須賀基地の米軍司令官は私に訴えた。「そういう辛(つら)い任務をしていると、来る船来る船日本のタンカーだ。私には日本の政治事情は分かるが、水兵たちには分からない。どうして日本の海上自衛隊はパトロールに参加しないのだと不平が収まらない。
「東洋のマタハリ」と呼ばれた川島芳子の妹で、清朝の粛親王の末娘だった愛新覚羅顕●(=王へんに奇)(あいしんかくら・けんき)さんが26日未明、心不全のため北京市内の病院で死去した。95歳だった。4月に体調を崩し入院していた。葬儀は28日、北京郊外の八宝山公墓の梅庁で行われる。 幼少期に満州国の皇族として日本に留学。学習院、日本女子大に学び、大手繊維メーカー「鐘紡」の北京支社で勤務中に終戦を迎えた。日本軍のために情報活動を行ったとして処刑された芳子の妹であることなどを理由に、中国当局に「日本のスパイ」などのぬれぎぬを着せられ、農村での強制労働を含めて計23年間も監禁された。 獄中から中国の最高実力者、●(=登におおざと)小平に無実を訴える手紙を書いたことなどをきっかけに名誉回復された。翻訳の仕事をしながら、北京で日本語学校を設立。頻繁に訪日し、講演活動を通じて日本語教育に力を注いだ。日本で出版
■トークショーやサイン会も 小説「穴」で芥川賞を受賞した広島市在住の作家、小山田浩子さん(30)の短編集「工場」と、広島市安佐動物公園の飼育・展示課技師、南方延宣さん(44)が飼育体験に基づいて描いた8コマ漫画を集めたコミック本「キリマンじゃろ」が「第4回広島本大賞」に選ばれ、同市中区内で25日、授賞式が行われた。 広島本大賞は広島県内の書店やタウン誌3社が企画。広島ゆかりの作家や広島を舞台にした作品を対象に、書店員や図書館員、出版社員らの投票で優れた“ご当地本”を選定する。今回は新刊を対象に「小説部門」と「その他部門」を設けて実施した。 表彰式では2人に花束と、記念のしゃもじを贈呈した。小説部門で大賞に輝いた「工場」は織田作之助賞、新潮新人賞も受賞している。小山田さんは「30年、広島市に住んでいるので、地元の書店の方、メディアの方を中心に選んでもらってありがたい」と述べた。 その他部門の
【ネピドー=吉村英輝】東南アジア諸国連合(ASEAN)は10日、ミャンマーの首都ネピドーで外相会議を行い、中国公船とベトナム船の衝突で緊張が高まる南シナ海情勢で、「深刻な懸念」を表明する緊急声明を採択した。加盟国が一致して国際法などによる紛争解決を訴えることで、力による実効支配を強める中国を牽制(けんせい)した形だ。 声明は、中国を直接批判することは避ける一方、「進行中の事案が海域の緊張を高めた」と中越の対立にふれ、武力の行使や脅しではなく、国連海洋法条約などの順守による「平和と安定を脅かす行為の回避」を求めた。 ASEAN加盟10カ国中、南シナ海で中国と領有権を争うのは4カ国。中でも、中国からの圧力が高まっているベトナムやフィリピンは、団結して中国に対抗する姿勢を他の加盟国に求めた。会議では外相間で危機感が共有され、11日の首脳会議を待たずに、南シナ海について声明をとりまとめて発表するこ
鎌倉大仏で知られる国宝「銅造阿弥陀如来坐像」を本尊とする高徳院(神奈川県鎌倉市長谷)が、昭和30年代に行われた「昭和の大修理」以来、約半世紀ぶりの「平成の大改修」を見据えた調査を始めたことが13日、分かった。大仏の接合部分の劣化状況や、震災リスクに備えた地盤調査を中心に、専門家などで組織する委員会で具体的な改修方法を検討しており、早ければ今秋以降に改修が始まる見通しだ。 鎌倉大仏(13・35メートル、121トン)の建造が始まったのは建長4(1252)年とされ、現在も当時の姿をほぼ保っているという。元々は大仏殿の中に安置されていたが、明応7(1498)年の大地震による津波が大仏殿に達し、露坐となったと伝えられている。 鎌倉大仏の修理としては大正15(1926)年に大仏を台座に固定するといった耐震補強が行われ、35年ごろの「昭和の大修理」では頭部を支えている首を強化プラスチックで補強、大仏と台
宮内庁は13日午前、三笠宮さまが一時的に意識が薄らぐ状況が見られたため、大事を取って12日夜に聖路加国際病院(東京都中央区)に検査入院されたと発表した。 宮内庁によると、12日午後6時半ごろ、お住まいの宮邸の居間におられた三笠宮さまに、職員が夕食を知らせるため声を掛けたところ、すぐに返事がなかった。同病院の医師を呼んだうえで、念のため同日午後9時20分、入院された。病院に向かう車には歩いて乗られ、12日の血液検査などでも異常はないという。 三笠宮さまは昭和天皇の弟で、来月2日に98歳になられる。去年7月には心臓の弁の機能を回復する手術を受けられた。
西アフリカ・ガンビアからの報道によると、同国政府は2日、英連邦からの脱退を発表した。政府は脱退の直接的な理由を明らかにしていないが、声明で「二度と新植民地主義の機構の一員にはならない」とした。 英BBC放送によると、英外務省は、加盟は各国の判断次第だとしつつ、遺憾の意を表明した。英連邦からの脱退は2003年のジンバブエ以来。 ガンビアのジャメ大統領は1994年のクーデターで権力を掌握。国際人権団体などから人権侵害や強権体質を批判されている。一方、ジャメ氏は11年の選挙前に英国が野党を支援していると批判していた。 ガンビアはセネガルに三方を囲まれた小国で、英国の旧植民地。世界最貧国の一つでもある。(共同)
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