今となっては「勝ち組」となったW-ZERO3だが、企画が立ち上がった当初はウィルコム社内においても、その売れ行きを疑問視する声が少なくなかった。「あの盛り上がりは、狙ってできるものではない」と製品担当者が発売時の舞台裏を明かす。 昨年12月の発売以来、好調な売れ行きを続けているのがウィルコムの「W-ZERO3シリーズ」だ。1台でPHS通信機能と情報機器としての機能をあわせ持ち、ノートパソコンよりももっと気軽に持ち歩くことができるコンセプトが理解され、発売当初は品切れとなるほど人気商品となった。このヒットが実現したのは、どんな秘密があるのか。ウィルコムの製品担当者に、その開発秘話を聞いた。 最高のタイミングで発売 2006年は、「スマートフォン」と呼ばれる情報機器としての実質的な携帯電話元年となった。既に海外で販売されていた製品の日本での販売も始まったが、日本のスマートフォン市場を開拓したの