満洲語による清の年号について、以前書きました。その際にも少し触れましたが、 モンゴル語も清の公用語であり、清の全ての年号についてモンゴル語による表現が あるわけです。しかし、岡田英弘著『皇帝たちの中国』に、下記の2例が紹介されて いる他は、全然調べきれていません。 漢語 満洲語 モンゴル語 崇徳 ウェシフン・エルデムンゲ デード・エルデムト 康煕 エルヘ・タイフィン エンケ・アムグラン モンゴル語が読めて、清代のモンゴル語史料を見られるのならば、他の年号につい てもすぐに分かるのでしょうが。今のところ、何れも無理です。 なお、清の年号ではありませんが、モンゴルの年号として「共戴」が知られています。 1911年、辛亥革命後に、外モンゴル諸侯は活仏(皇帝位に就きボグド・ハーン)を 元首にいただいて独立を宣言しますが、その際に制定された年号です。田中克