XMLデータはその構造をツリー形式で表すことができる。XPathは、その性質を利用して、XMLデータのどの部分であっても位置を指し示すことができる記述言語だ。XMLを活用するには、XPathの知識は欠かせない。今回はそのXPathを解説していく。 特定のノードに至る経路を記述する XSLTはXMLデータ(注)をツリーとしてモデル化したソースツリーのノード(node:節点)ごとに、変換ルールを用意することによって、構造変換を記述する。そのためにはまず、構造変換の対象にするソースツリー内のノードを正確に特定する技術が不可欠だ。W3Cが、XMLツリー上の位置を特定するために制定した記述言語がXPath(XML Path Language)だ。 (注) W3CによるXMLの仕様書では、XMLで記述された情報を「XML文書(XML Document)」と呼んでいる。しかしXMLは、電子書籍などの文書