4月23日。「広告批評」元編集長の島森路子さんが亡くなった。私は訃報をネットニュースで知った。2004年の春頃からご体調をくずされ闘病していた。編集部に来れなくなってからは、電話やFAXで指示をしながら仕事をされ、次第にそれもできなくなり、私が病院で最後にお目にかかったのは2006年の夏前だ。 メディアの報道で、「ここ数年(あるいは5年前に)ご体調をくずされて」というのがいくつか見受けられるが、それは事実ではない。2005年の途中から現場に出られてないので闘病は約10年に及んだと思う。 私が「広告批評」に参加したのは2000年10月である。マドラ出版という企業に入社したのだが、家族経営的というか、部活みたいな趣もあるこの小さな会社には、入社ではなく参加という言葉のほうがふさわしい。 当時はこんな小さな雑誌でも、誌面で募集をかければ約300名の応募があった時代だ。履歴書を送り面接を受けたのだ