今回から数回にわたって豆腐小僧を取り上げます。 以前に読んだ作品が中心ですが、バラバラに書いていたので、この機会にまとめようかなと。 豆腐小僧の初出は恋川春町作画『妖怪仕内評判記《ばけものしうちひょうばんき》』(安永八[1779]年刊)とされています。 『妖怪仕内評判記』は、役者評判記に似せて、妖怪たちの仕内(化け方、人の脅かし方)に点数をつけるという設定です。 ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。 妖怪仕内評判記 : 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション(10ページ目です) ※画像は拡大できます。 【原文】 豆腐小僧といふ化け物ハ、頭大振りにて四五歳に見へ、眼《まなこ》ばち/\と光らかし、夜、人の後に付いて送る。 これは鼬《いたち》なり。 悪くすると仇《あだ》をなす化け物なり。 「なんだか襟元から水を掛ける様《やう》。 寒くなつて