「現存した社会主義」のコメントが長くなってきたこともあり、読者の皆さんの頭の整理もかねて、そもそも「構造改革」って何?という話をしておきます。といっても全然難しくない。大学で社会科学系の知識をかじったことがあればわかる程度の話です。私自身、学部卒という低学歴者ですけど、これくらいの議論はできるということで。 もちろん、中には、大学時代、一切社会科学系の勉強をしたことがなくって新聞社に入り、小泉政権で「構造改革」って言葉を初めて聞いて、構造改革とはそもそも「資源配分の効率化を通じて、経済の潜在GDPや潜在成長率の上昇に寄与することを目指す政策」であり、具体的には「特殊法人・公益法人改革、都市再生計画、公的金融機関の統廃合、財政支出の中身の見直し」が含まれるもの(『経済政策を歴史に学ぶ』第4章冒頭)だ、と思いこんでしまう迂闊な人もいるかも知れませんが、もちろんそんな定義はここ数年の改革狂躁下で