オトナアニメ年鑑2014 本日発売 ●「前後上下」の位置関係から探る宮崎アクションの真の面白さ 今年は「ザ・テレビジョン Colors」「モデルグラフィックス」と、ジブリと宮崎駿について、かなり好き勝手に書かせてもらえた。 この原稿は、宮崎駿作品のアクション・シーンに限って話をしてほしい、というオーダーだった。「高い所」と「後ろ」をとった方が勝つ、というドッグファイトのセオリーが根底にあると思うのだが、ポルコ・ロッソはセオリーを破った戦い方をしている。 『もののけ姫はこうして生まれた。』を見れば分かるように、宮崎駿は、かなり早い時期から予定調和のカットワークを捨て、無意識の領域にたどり着こうとしはじめた。 その試みが、アニメーターの自由を奪うことにつながっていった。ところが、メイキングを見ると、意外と周囲の意見を聞きながらコンテや原画を直しているので、そこがまた面白くて困る。 ■ ここのと