もう7年くらい前のことだ。 その日は代休だったので、普段行けない平日しかやっていない食堂まで行って食事をした。今はもう無いが、信濃町の水明亭というちゃんぽんが有名だったお店だ。美味いし独特の雰囲気のある店内、ああ最高ということで帰路についた。 お昼時を過ぎた新宿駅は、どのホームも通勤、帰宅ラッシュ時と比べたらのどかな空気が流れている。取引先に打合せに向かうらしきサラリーマン、小さな子を連れた親御さん、平日休みか代休だろうかな社会人風の人、と年齢層に偏りは無い。 自分も帰宅するためにいつも乗る路線のいつも乗る車両番号のあたりに向かった。そこには制服の女子高校生がいた。それ自体はどこにでもある特に気になる風景ではないが、その刹那、自分の中で強烈な違和感と恐怖を感じた。 ――女子高校生の後ろに立つ男が、スカートの中を盗撮している―― 女子高校生の後ろに立つ男。縁なしメガネにチェックのシャツにピチ
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