かぜやインフルエンザにかかりやすい時期になってきたが、「いつもと違う激しいカラせき」が出るようならマイコプラズマ感染症という病気の可能性がある。すでに大都市部では流行のきざしがみられるので、怪しいせきには注意しよう。 【免疫が過剰に反応】 マイコプラズマ感染症の病原体は、「マイコプラズマ」という細菌に近い微生物だ。症状はかぜと同じだが、鼻症状(くしゃみ、鼻水)は少ない。発症当初は、タンの出ないカラせきが特徴。 池袋大谷クリニック(東京)の大谷義夫院長(呼吸器内科専門医)が説明する。 「感染経路はせきでうつる飛沫(ひまつ)感染です。体内に侵入した病原体が下気道(気管支や肺)で増殖すると、体の免疫が過剰に反応してしまい炎症が起こると考えられています」 感染から発症するまでの潜伏期間は1~3週間くらいという。 【急速に重症化も】 流行する場合は学校などで集団感染する子供の発症が中心になるが、大人