楽天グループの赤字が止まらない。携帯電話事業「楽天モバイル」で先行投資が膨らみ、好調な電子商取引(EC)や金融事業の利益を吹き飛ばしている。今後3年間で約9000億円に上る社債の償還も待ち構える。苦境を脱することはできるのか。 「黒字化して国内ナンバーワンの道を突き進んでいく」。10日の楽天グループの決算説明会で、三木谷浩史会長兼社長は携帯電話事業の反転攻勢に向けた意欲をアピールした。 楽天が携帯事業に本格参入したのは2020年4月。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社が市場を支配し、料金の高止まりが指摘されていた。三木谷氏は「携帯市場の民主化」を掲げ、業界に風穴を開けようとした。基地局などの設備投資に1兆円以上を費やし、資金は銀行借り入れや社債の発行で調達してきた。その結果、20年3月末に9854億円だった有利子負債(金融事業を除く)は、23年3月末に1兆8214億円…
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