大阪府は14日開かれた府議会総務委員会で、商工労働部の50歳代の男性職員(課長級)が10月に自殺していたことを明らかにした。 9月に橋下徹知事が台湾出張した際の日程調整などを担当し、仕事上の悩みを抱えていたという。橋下知事は報道陣に対し、同部に日程変更を命じたことが影響した可能性を指摘し、「現場に過度の負担をかけてしまった。配慮が足りず、遺族に申し訳ない」と述べた。 府や関係者によると、職員は当初、橋下知事と台湾要人との会談をセットしていたが、知事が中国への政治的配慮を理由に、商工労働部長を通じてキャンセルを指示した。職員は自殺した際、自宅や職場に「仕事が行き詰まった」などと書かれたメモを残していたという。 橋下知事は台湾から帰国後の幹部会議で、「台湾と中国との関係が微妙なことは誰もがわかる話。リスク管理を誰もしてくれなかった」と、同部の対応に不満を漏らしていた。