運動部に比べて、文化系の部活に所属する生徒は自己評価が低いという調査結果がある。東京電機大学の山本宏樹准教授は「学級集団特有の『人気やモテ』を指標とした独特な秩序が部活動にも影響し、人に誇れる部活とそうでない部活という『名誉格差』が生じている」という――。 学校行事と部活が学校教育における「二大花形」活動 もし「小中高それぞれの一番よい思い出を1つずつ挙げよ」と言われたら、あなたは何を思い浮かべるだろう。 ある大学の教育学部1年生を対象とした調査によると、1位は小・中・高いずれの段階においても修学旅行・文化祭・体育祭などの「学校行事」(小50.0%、中47.2%、高40.7%)で、2位が小学校は「休み時間・放課後」(12.0%)、中学・高校は「部活動」(中32.4%、高38.9%)だった。理由として挙げられたのは「楽しさ」や「達成感」「所属感・一体感」などだったという(佐々木編2014:1