■なぜ、いまになって調査委員会なのか?昨年の7月、鳥取県にある町立小学校のプールにおいて、フラフープを用いた飛び込みスタートの練習で、小六女児が頭部を強打し、いまも手足にしびれが残るという事故が起きた。今月2日に町教育委員会により調査委員会が設立されるのに先だって、事故発生の事実が公になり、マスコミ各社は連日報道を展開している。 本事案は、事故の直接的原因(詳しくは拙稿「フラフープに飛び込み指導」)において指導上の重大な問題があったと考えられる。だが、その問題もさることながら、なぜいまになって調査委員会が立ち上げられることになったのか。ここに、本事案のもう一つの重大な問題を見出すことができる。そしてそこでは、各自治体(とくに小規模の自治体)が、学校管理下の事故事案を調査することの難しさも見えてくる。 私は、昨年11月の時点で被災家族から相談を受け、水面下で被災家族と連絡をとってきた。重大事