『周一良読書題記』(海豚出版社、2012年)は、著名な学者、周一良(1913-2001)の読書メモを集成した小冊子です。周氏の手沢本に書き入れられていた題記を、その没後、子息の周啓鋭氏が集めて整理したものです。 周一良の父は、周叔弢(1891-1984)という天津の高名な大蔵書家で、その蔵書は北京の国家図書館の重要な部分を構成しています。周一良は、そのような家庭環境で育ち、本書、『周一良読書題記』は、その幼少期以来の読書歴を示しています。 周一良は、1930年に燕京大学国文専修科に入学しましたが、それまでの私塾において教育を受け、中国古典はもちろん、日本語や英語も学んでいたそうです。 1922年に編年されている『孝経』影印本には周一良の題記はないものの、周叔弢の題記があり、当時、周叔弢が周一良に与えたものであること、「私塾」で使った本であることが分かります。 日本の書籍については、1927
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