活字を組んで印刷する活版印刷の魅力が見直されている。趣味用の印刷機が発売されたり、不要になった活字と印刷機を譲り受け、若者が新しい表現活動に取り組んだり。ほとんどが手作業で、インク量や力のかけ具合によって微妙に仕上がりの異なる「アナログ」な雰囲気が魅力らしい。 印刷関連の書籍を出版している朗文堂(東京)は、19日から活版印刷機「アダナ・21・J」を販売する。日本語タイプライターやワープロが普及していなかった1970年代にイギリスから輸入されていた小型機をモデルに、昨年夏から試作に取り組んでいた。高さ50センチ、幅35センチ、奥行き55センチで、重さは15キロ。価格は1台45万450円。活字や付属品を加えると、60万円前後になる。 カルチャーセンターで製本の講座が人気を集め、文面も味のある雰囲気にしたいという人が多い。活版印刷に対する関心が高まっており、「何もしなければ消えてしまう手仕事によ