資金難のため閉館が決まっていた松江市雑賀町の私設図書館「曽田篤一郎文庫」を存続させようと、有志による支援団体「曽田文庫応援団」(宍道勉理事長、約20人)が10日、発足した。同文庫を運営してきた米田孟弘さん(69)(同市浜乃木)は「これからも利用者の笑顔を見られるのはうれしい」と喜んでいる。 同文庫は、「本は宝」が口癖だった亡き妻・清恵さんの遺志を継ぎ、米田さんが私財を投じて2003年3月に開設。家庭的な雰囲気に加え、希望した本をそろえるサービスが口コミで広がり、7年間で延べ約1万1000人が利用した。 しかし、年金暮らしの米田さんに年間約250万円の維持費は負担が大きく、健康にも不安があったことなどから、昨年、今年3月での閉館をやむなく決めた。 ところが、閉館を知った利用者からは惜しむ声が相次ぎ、有志らは昨年6月以降、月1回集まっては、存続の道を探ってきた。その結果、▽古本の寄贈を受け販売