2014年10月1日、「北海道エゾシカ対策推進条例」が完全施行される。この結果、オオワシやオジロワシなどの鉛中毒を防止するため、エゾシカ猟の際に鉛弾の所持が禁止される。 1990年代後半から、道内ではオオワシやオジロワシの鉛中毒死が相次ぎ、大きな社会問題となっている。狩猟時に鉛弾で射止められ、猟場に遺棄されたシカの死体をワシが食べ、肉などに含まれる鉛片を摂取することで重篤な鉛中毒に陥るのだ。ワシの鉛中毒死は、これまで150例以上も確認されているが、この数は氷山の一角に過ぎない。 道は鳥獣保護法に基づく告示により、2000年度の猟期からエゾシカ猟における鉛ライフル弾の使用を禁じた。04年度からはヒグマ猟を含むすべての大型獣の狩猟を対象に、道内での鉛ライフル弾と鉛散弾の使用を規制した。 しかし、昨冬もオオワシ3羽、オジロワシ3羽が鉛中毒死した。規制開始から14年たった今でも、鉛弾を使用する悪質