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ブックマーク / psychodoc.eek.jp (24)

  • The Japanese Gallery of Psychiatric Art 精神科薬広告図像集

    the american gallery of psychiatric artというサイトがある(あった。残念ながら今はもうない)。1960年代から現在に至るまでのアメリカの精神科薬の広告アート集である。どういうわけかアメリカの広告アーティストたちは、精神科の薬の広告では、患者の感じている恐怖感や抑うつ感といったものを表現せねばならぬ、と思いこんでいたらしく、ぎりぎりと歯をいしばる男やら闇の中にうずくまる女やら、見ているだけで不安にかられてきそうなほどおどろおどろしい図案ばかり。なんと、笑顔の絵柄が登場するのはようやく90年代になってからである。どうやら、薬が効いて楽になった状態を描いてもいいのかも、とアメリカ人もやっと気づいたらしい。 さて、同じようなサイトの日版ができないものかと思い、医学図書館にあった古い精神医学雑誌をぱらぱらとめくっては、薬の広告(薬ではないものもあるが)を集め

  • 睾丸有柄移植事件

    大正14年6月、東京の戸山脳病院での話である。 「慶応大学外科の前田教授が病院にきて、谷口院長立ち会いのもと、公費患者ABの両人を一体に密着させて手術をした。すなわちABの腰部にBの右腕を縛りつけ、Aの陰嚢を切開して肉体から脱離せずに睾丸に精糸のついたまま、Bの右腕を切開して、その中に睾丸を移植し、両人を密着させて、身動きもならぬように縛りつけ、十日間を経過させようとした。ところが相手が狂人なので、注文通りに、ジットおとなしくしているはずはない。3日目には縄を咬み切って離ればなれになり、Aは死亡した。Bも年2月に死亡した」 これが当時世を驚かせた睾丸有柄移植事件である。ここに引用したのは看護人から警察署への申し立てである。これはいったい何事なのか。何を考えてるんだ、前田教授。「右腕に睾丸を移植」って言われても、これだけではさっぱり意味のわからない手術である。それに看護人も「相手が狂人なの

  • サイコドクターぶらり旅 - 「95歳の老人の詩」の本当の作者

    最近の日記 2010-09-28 [Tue] 1. 行ってみたい世界の精神病院さらに10選+1 2010-09-25 [Sat] 1. 行ってみたい世界の精神病院10選 2010-09-21 [Tue] 1. リトアニアの精神病院がえらくかっこいい件 2010-09-19 [Sun] 1. 各国の旧KGB部 2010-09-18 [Sat] 1. リトアニアの十字架の丘 2010-09-14 [Tue] 1. エストニアの萌え寿司バー 2010-09-13 [Mon] 1. スターリンのバースデーケーキ 2010-09-12 [Sun] 1. リーガのアールヌーヴォー建築群 2010-07-16 [Fri] 1. twitter 2009-12-10 [Thu] 1. 続・日米表紙対決 最近のコメント ▼ 「95歳の老人の詩」の当の作者 経営学者のピーター・ドラッカーが95歳に亡くなる

  • 読冊日記 2003年 5月上旬 - 「周知のように」禁止令

    2003 [ 01, 02, 03, 04, 05, 06, 07, 08, 09, 10, 11, 12 ] 2004 [ 01, 02, 03, 04, 05, 06, 07, 08, 09, 10, 11, 12 ] 【 bk1 / amazon / Yahoo! / 旭屋 / Jbook / 紀伊國屋 / 楽天 / skysoft 】 東浩紀・大澤真幸の対談『自由を考える』(NHKブックス)読了。うん、これはなかなかおもしろいですね。これを読めば、東浩紀が去年のSFセミナーで盛んにセキュリティとか住基ネットとかの話をしていた理由がよくわかります。あと、『動物化するポストモダン』だけじゃ今ひとつ釈然としなかった「動物化」という言葉の意味合いもこのを読めばすっきりします。 二人とも問題意識が似ているせいか、対談は最初から最後まで「同感です」ばっかり(まあ細かいところでは意見の違い

    kashmir108
    kashmir108 2011/08/25
    ”周知のように、チュヴァシ語は、ハザル(ハザール)や古ブルガルの言語と同系統のテュルク系言語であり、アルタイ言語学上、非常に重要視されている。”
  • サイコドクターぶらり旅 - 行ってみたい世界の精神病院さらに10選+1

    最近の日記 2010-09-28 [Tue] 1. 行ってみたい世界の精神病院さらに10選+1 2010-09-25 [Sat] 1. 行ってみたい世界の精神病院10選 2010-09-21 [Tue] 1. リトアニアの精神病院がえらくかっこいい件 2010-09-19 [Sun] 1. 各国の旧KGB部 2010-09-18 [Sat] 1. リトアニアの十字架の丘 2010-09-14 [Tue] 1. エストニアの萌え寿司バー 2010-09-13 [Mon] 1. スターリンのバースデーケーキ 2010-09-12 [Sun] 1. リーガのアールヌーヴォー建築群 2010-07-16 [Fri] 1. twitter 2009-12-10 [Thu] 1. 続・日米表紙対決 最近のコメント ▼ 行ってみたい世界の精神病院さらに10選+1 好評だったので第2弾。見応えのある精神

  • サイコドクターぶらり旅 - 行ってみたい世界の精神病院10選

    最近の日記 2010-09-28 [Tue] 1. 行ってみたい世界の精神病院さらに10選+1 2010-09-25 [Sat] 1. 行ってみたい世界の精神病院10選 2010-09-21 [Tue] 1. リトアニアの精神病院がえらくかっこいい件 2010-09-19 [Sun] 1. 各国の旧KGB部 2010-09-18 [Sat] 1. リトアニアの十字架の丘 2010-09-14 [Tue] 1. エストニアの萌え寿司バー 2010-09-13 [Mon] 1. スターリンのバースデーケーキ 2010-09-12 [Sun] 1. リーガのアールヌーヴォー建築群 2010-07-16 [Fri] 1. twitter 2009-12-10 [Thu] 1. 続・日米表紙対決 最近のコメント ▼ 行ってみたい世界の精神病院10選 前回紹介したリトアニアの精神病院の写真を見て思い

  • リトアニアの精神病院がえらくかっこいい件 - サイコドクターぶらり旅

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  • サイコドクターぶらり旅(2009-11-02) 「95歳の老人の詩」の本当の作者

    最近の日記 2010-09-28 [Tue] 1. 行ってみたい世界の精神病院さらに10選+1 2010-09-25 [Sat] 1. 行ってみたい世界の精神病院10選 2010-09-21 [Tue] 1. リトアニアの精神病院がえらくかっこいい件 2010-09-19 [Sun] 1. 各国の旧KGB部 2010-09-18 [Sat] 1. リトアニアの十字架の丘 2010-09-14 [Tue] 1. エストニアの萌え寿司バー 2010-09-13 [Mon] 1. スターリンのバースデーケーキ 2010-09-12 [Sun] 1. リーガのアールヌーヴォー建築群 2010-07-16 [Fri] 1. twitter 2009-12-10 [Thu] 1. 続・日米表紙対決 最近のコメント ▼ 「95歳の老人の詩」の当の作者 経営学者のピーター・ドラッカーが95歳に亡くなる

  • 電波体験

    狂気のイメージとして、電波はもうすっかり有名ですね。大槻ケンヂ小説とか、葉っぱのゲームとかで、電波といえばほとんど精神病のトレードマークとして扱われているけど、確かに実際「電波が聞こえる」とか「電波で操られている」と訴える患者はけっこういるものである。専門用語として「電波体験」という言葉もあるくらいだ。 ただ、フィクションにはよく登場する毒電波という表現には、私は今まで一度も出会ったことがない。「いい電波」と「悪い電波」があって、両方がせめぎあっている、と話していた人がそれにいちばん近いかなあ。しかし、「毒電波」という言葉は、誰が考えたか知らないが、いかにも毒々しい病んだ精神を連想させてなかなかうまい表現だと思いますが。 ちなみに、実際の診療で患者さんに「電波、届いてる?」とか訊かれたときには、「届いてますよ」などとは答えてはいけない。妄想をより強固にすることになってしまうからだ。こうい

    kashmir108
    kashmir108 2008/09/02
    "この論文によれば、「電波」の妄想は明治大正には存在せず、出現したのは昭和初期のこと。「電波」のかわりに明治大正期に多かった表現は「電気」。"
  • おじろく、おばさ

    長野県の南部、飯田のあたりは、高山の多い信州の中でも特に山深いところである。平地といえるような土地はほとんどなく、ろくな道すらないのだけれど、そんなところにも古くから人は住んでいるもので、天竜川に沿ってぽつぽつと小さな集落がいくつか点在している。 そうした集落をひとつひとつ数珠繋ぎするようにして、豊橋と辰野を結ぶ飯田線が全通したのが昭和12年。なにせ平らな土地のほとんどない深い山地のこと、さぞかし難工事だっただろうことは想像に難くない。さてその飯田線に、中井侍(なかいさむらい)という、ちょっと変わった名前の無人駅がある。長野、静岡、愛知の三県の県境あたりに位置する駅である。 と、なんだか紀行文のように始まったのだけれど、別に私はこの中井侍に行ったことがあるわけではない。飯田線にも乗ったことはない。ただ、ある精神医学誌の論文にこの地域のことが載っていたので、ちょっと興味を惹かれただけである。

    kashmir108
    kashmir108 2007/03/15
    "戸籍簿には「厄介」と記され、村人と交際もせず、村祭りにも出られなかった。"
  • サイコドクターぶらり旅 - 躁の字

  • 読冊日記 - 2003年5月29日(木) ブログ

    赤瀬川源平の『超芸術トマソン』の表紙を飾っていた、あの衝撃的な写真がどこかにないかな、と探してみたらありました。この場所は現在、アークヒルズになり、同じ位置にはサントリーホールが建っているそうな。撮影したのは飯村昭彦さんという写真家の方。 「トマソン」が次第に話題に上らなくなったのは、街が変化するスピードがあまりにも速くなりすぎたからか、路傍のしょうもないものを愛でる余裕を失ったからか。 あまりにも有名なので今さら紹介するのは気が引けるのだけれど、「トマソン」的な視点で東京をとらえた素晴らしいサイト東京真空地帯も私の好きなサイトのひとつ。いずれ消えゆく(あるいはすでに消えた)、はかない風景の記録。

  • プレコックス感

    私が研修医時代に教わった精神医学用語のうち、いちばん釈然としなかったのがこの言葉である。 「プレコックス感」とは、1941年ごろにオランダのリュムケという精神科医が言い出した言葉であり、簡単に言えば分裂病の患者と面と向かったときに感じるなんとなくいやーな感じのこと。なぜそんなものに「プレコックス感」などという大仰な名前がついているのか、私にはさっぱりわからなかった。しかも、それが分裂病の診断に有用だときいて私はのけぞった。 「なんとなくいやーな感じ」で分裂病を診断していいんかい、おい。 二種類の精神医学事典で「プレコックス感」を引いてみたが、載っている説明はおそろしく歯切れが悪い。「分裂病者に相対したとき観察者のうちに起こる一種言いようのない特有な感情」(弘文堂)、「〈その感じ〉は言葉ではなんとも表現しがたく、表情のかたさ、冷たさ、態度のぎごちなさ、感情疎通性のなさ、奇妙な唐突さなどととも

    kashmir108
    kashmir108 2006/05/23
    "簡単に言えば分裂病の患者と面と向かったときに感じるなんとなくいやーな感じのこと"/"「なんとなくいやーな感じ」で分裂病を診断していいんかい、おい"
  • サイコドクターぶらり旅(2006-05-20) - 小松秀樹『医療崩壊—「立ち去り型サボタージュ」とは何か』(朝日新聞社)

    名著です。医療者も、医療を受ける立場の人も必ず読むべき一冊。 このところ、医療事故訴訟や医療過誤で医者が逮捕されたなどというニュースが毎日のように報道される一方、小児科や産婦人科、脳外科などの科の医師が激減していると報じられているわけだけれど、日の医療の現場でいったい何が起こっているのか、マスコミはほとんど伝えない(伝える能力がない)から、知っている人はほとんどいない。 虎の門病院泌尿器科部長として勤務する医師が書いた書は、現場の医師の立場から日の医療を取り巻く厳しい状況と問題点を冷静な筆致で記し、対策を提言した。今後日の医療を論じるときにスタンダードになると思われるで、著者の現状認識には、私も全面的に同意する。著者の批判の矛先は、マスコミ、大学医学部、法律家、厚生労働省、患者などさまざまな方面へと向けられているが、特に医者が患者の側を批判することはタブーとされている中、現場の

  • ¥µ¥¤¥³¥É¥¯¥¿¡¼¤Ö¤é¤êι - V¥Õ¥©¡¼¡¦¥ô¥§¥ó¥Ç¥Ã¥¿ , ¥ì¥´¤Ë¤è¤ëCD¼Í½ÐÁõÃÖ

  • 精神科薬広告図像集番外編 - サイコドクターぶらり旅(2006-03-29)

    ▼ 精神科薬広告図像集番外編 精神科薬広告図像集に、1件追加。第3室の下の方、最新の抗精神病薬エビリファイの広告です。道の彼方に雲が湧いていて、何か不吉なものが待ち受けているような気がするのは私だけか。なんとなく『ターミネーター2』のエンディングを思いだしましたよ。 さて、今回は番外編として、最近のアメリカとイギリスの精神医学雑誌に載っていた広告を紹介してみよう。最近の日の薬の広告はあたりさわりのないイメージを追求するあまり、イラストだの動物だのが多くて、まったく印象が薄いものばかりだが、海外の広告はそれとはまったく違うのに驚かされる。ドラマ性が強いのだ。 まず紹介するのは、日でも発売されているジプレキサという抗精神病薬の広告(クリックで拡大)。 コピーを訳すとこうなる。 私は尊厳のために戦う 統合失調症であるということは、戦争のさなかにいるようなものだ。 戦場は私の心。 毎日、私は戦

  • サイコドクターぶらり旅 - ステッキによる自己防御法

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  • 精神界の帝王 島田清次郎 on the Net

    全体が己れに反対しても世界全部は己れの味方だ。 世界全部が反対しても全宇宙は己れの味方だ。 宇宙は人間ではない、だから反対することはない。 だから、己れは常に勝利者だ。 島田清次郎は、今ではほとんど忘れ去られていますが、石川県出身で大正期に人気のあった作家です。20歳で出版した長篇『地上』が大ベストセラーになり、一時は天才作家としてもてはやされていました。アメリカ、ヨーロッパを外遊し、アメリカではクーリッジ大統領、イギリスではH.G.ウェルズとも面会。しかし、「精神界の帝王」「人類の征服者」と自称するなどの傲岸不遜な言動は文壇で嫌われ、女性スキャンダルで一般の人気も急落。早発性痴呆(現在の統合失調症)と診断されて精神病院に収容され、肺結核のため31歳で死去しました。

  • バレンタイン、ホワイト、ブラック、イエロー……

    ▼ バレンタイン、ホワイト、ブラック、イエロー…… 2月14日といえばバレンタインデー。3月14日は日生まれの「ホワイトデー」(私が子供のころにはホワイトデーなどなかった)。そしてホワイトデーの習慣はお隣韓国に輸出されてさらなる進化を遂げ、4月14日の「ブラックデー」を生み出したのだそうだ。 Seoul Naviによれば、「ブラックデー」とは、バレンタインデーともホワイトデーとも無縁だった人が、黒いソースのかかったチャジャン麺(ジャージャーメンのことか)をべて慰め合う日なのだという。この日は恋人のいない人は黒い服を着て、喫茶店では必ずブラックのコーヒーを飲まなければならない。嘘のようだが当である。嫌な記念日ですな。 さらにさらに、その次の5月14日は「ローズデー」といい、バレンタイン、ホワイトデーをともにすごした恋人が、相手をどう思っているか決定する日なのだそうだ。贈られるのが黄色い

    kashmir108
    kashmir108 2006/02/14
    "「ブラックデー」"ひど!
  • 岡田尊司『脳内汚染』(文藝春秋)

    ▼ ヤクザ再び 去年の5月に書いたアイアンホース社の自転車ヤクザシリーズ。その後「トリビアの泉」で紹介されるなど有名になったのだけれど、久しぶりにアイアンホース社のサイトを訪ねてみたら、ラインナップがリニューアルされていた。 組長の上に、組長タイプRが登場。さらに若頭がなくなり、総部長という新たなグレードが! えー、若頭よかったのになあ。 ▼ 岡田尊司『脳内汚染』(文藝春秋) コメント欄で催促があったので、島清話はここらでちょっと一休みして、『脳内汚染』の感想でも書いてみましょうか。 その前にまずひとつお断りを。読者の方々は、私がこのをトンデモとして激しく叩くのを期待してるかもしれないのだけれど、実のところあんまり叩くつもりはない。もちろん鹿島茂氏のように手放しで絶賛するつもりにはなれないのだけど、これは思ったよりはまともに論じるべきだという印象である。 確かに感情的すぎる文体には