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ブックマーク / speeressplitter.hatenablog.com (2)

  • 幻詩狩り/川又千秋 : 不壊の槍は折られましたが、何か?

    幻詩狩り (創元SF文庫) 作者: 川又千秋出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2007/05メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (46件) を見る 1948年のパリで、シュルレアリスムの詩人アンドレ・ブルトンが詩人の卵フー・メイに出会う。フーが持ち込んだ詩のは、読む者を異界に導くほどの、この世の物とは思われぬ圧倒的な力に満ちていた。更にフーは時間を主題とした詩を書いたと言う……。数十年後、昭和末期の日で彼の詩は猛威を振るうことに。 視点人物は多数用意されるものの、詩に触れたことによって個々人が破滅すること自体は悉く間接的に描かれる。最終の視点人物の顛末がその《破滅》の実態なのかも知れないが、ここでは触れないでおこう。いずれにせよ、作者は視点人物に寄り添って物語を組み立てておらず、必然的に彼ら個々人の悲喜劇にもほとんど興味がない。作者はあくまで神の視点

    幻詩狩り/川又千秋 : 不壊の槍は折られましたが、何か?
  • 2006-10-06

    探偵学入門 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) 作者: マイクル・Z・リューイン,田口俊樹出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2004/07/08メディア: 新書購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (9件) を見る 21作品も収められている徳用短編集。 リューインは、会話文・地の文問わず、細部の台詞回しが非常に印象的な作家である。そしてそこから、語り手のキャラクターが垣間見え、ときには確立される。この手法は長編でも活用されるが、もちろん短編でも有効に機能するわけで、リューインが短編の名手であってもおかしくはないのだと思う。短編向きである比較的シンプルなプロットを思い付くことさえできれば。 『探偵学入門』は、リューインがそれができることを証明する。簡明だが鮮やかな筋立てと、要所で光る表現の妙。私はとても楽しんだ。なお、《探偵家族》シリーズの短編が6編収録されているが、予想通り

    2006-10-06
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