JR東海が2027年開通を目指しているリニア中央新幹線は山梨県を通る。その県の総合政策部リニア環境未来都市推進室が今年1月、『リニアで変わるやまなしの姿』と題した小冊子を約15万部発行し、このうち約10万部が小・中・高校に無料配布された。 これに対して、3月9日、市民団体「リニア・市民ネット山梨」(川村晃生代表)は後藤斎知事と県教育委員会に対して速やかな回収を求める要望書を提出した。 冊子は漫画「ど根性ガエル」の作者で知られる吉沢やすみ氏による24ページの漫画本であるが、川村代表は「リニア開通での所要時間の短縮による経済効果や人口増加だけが強調され、リニア計画の沿線住民が心配する騒音、振動、日照問題、水涸れといった環境問題には一切触れていない。明らかに教育の中立性を侵している」として回収を求めたのだ。 だが県の担当者は「県の将来の姿を子どもにわかりやすく伝える内容だ」として、実質的に回収を
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