市北部で企業進出が進む浜松市で、同地区と市中心部を結ぶ次世代型路面電車(LRT)の導入を目指す動きが加速してきた。同市の市民団体が「国が地方創生に本腰を入れた今こそ、地方から魅力あるまちづくりを発信していく」としてLRT導入の市民案を年末までに市に提出する方針を示しているからだ。ただ市側は採算性を理由に導入に慎重な姿勢を示しており、今後の議論の行方に注目が集まっている。 市民案の提出を検討しているのは、市民団体「浜松都市環境フォーラム」。平成14年からLRTを含む新交通システムの導入を訴え、静岡大と協同ですでに導入案もまとめている。 この案では、JR浜松駅から企業進出の進む北区の都田地区などを結ぶ5路線(総延長42・6キロ)のLRTを整備。現在、浜松駅バスターミナルには1日約3千便のバスが発着しており、バスの3~4倍の輸送力があるLRTを導入することで、市中心部に集中している路線バス約2千