17日投開票の神奈川県鎌倉市長選では、市役所本庁舎の移転問題が争点の一つになっている。4年前の前回選挙でも議論の的だったこの問題。移転予定先では、市庁舎に加えてJR新駅の整備も一体で行うまちづくり計画が進行中で、大規模開発への評価も問われている。 立候補した3人のうち、賛成しているのは現職として市庁舎移転やまちづくり計画に携わってきた松尾崇氏(48)のみで、自治会長の兵藤沙羅氏(46)、元市議の中沢克之氏(55)の新顔2人は反対の立場だ。 現在の市庁舎は鎌倉駅近くにある。1969年に建築され、阪神淡路大震災後に耐震補強を施した。震度6クラスの地震で建物が倒壊する恐れはないが、災害対応業務を続けるには危険だという。このため、市は2016年中に追加改修をするか、建て替えるか、移転整備をするか方針を決めることにした。 前回の耐震補強は長い時間がかかり、建物は使いにくくなった。建て替えには高さ制限