第三セクターの阿佐海岸鉄道(徳島県海陽町)が発表した2023年3月期決算は、経常赤字が前の期比6%増の8667万円だった。21年12月に導入したバス兼列車「DMV(デュアル・モード・ビークル)」効果で輸送人員が1.9倍に増えたものの、車両の検査費や営業費用がかさみ、赤字はさらに膨らんだ。同社の経常赤字は1992年の開業以来、31年連続となった。世界初の営業運転となるDMVの導入効果が初めて通年
第三セクターの阿佐海岸鉄道(徳島県海陽町)が発表した2023年3月期決算は、経常赤字が前の期比6%増の8667万円だった。21年12月に導入したバス兼列車「DMV(デュアル・モード・ビークル)」効果で輸送人員が1.9倍に増えたものの、車両の検査費や営業費用がかさみ、赤字はさらに膨らんだ。同社の経常赤字は1992年の開業以来、31年連続となった。世界初の営業運転となるDMVの導入効果が初めて通年
新型コロナウイルス禍に伴う外出自粛などで大打撃を受けた鉄道の旅客需要が回復し始めた。京阪ホールディングス(HD)は3月、コロナ後を見据えた中期経営計画を発表し、鉄道や観光、流通部門の反転攻勢を打ち出した。加藤好文会長兼最高経営責任者(CEO)に戦略を聞いた。 ―コロナ禍の3年間をどう総括するか。 「人口減少や働き方の変化で鉄道需要が徐々に先細りになることは従来分かっていたが、それが一気に加速した。観光は、戦争やパンデミック(感染症の大流行)の影響を受けることも頭では認識していたが、今回の経験で『お客さんがほぼゼロになることがあるんや』とあらためて驚かされた」 ―定期外収入が少しずつ回復しているが、定期収入が落ち込んだままだ。 「定期券を使う旅客はリモートワークの定着によって元には戻らない。一方、切符やIC乗車券の利用はインバウンド(訪日客)が伸びているが、現在は日本への団体旅行を制限してい
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