-21世紀でも、ロンドンに霧がなくても- 2010 英 BBC シャーロック・ホームズを21世紀に活躍させたらどうなるか。このテの試みは外すと痛いが、これは大正解だった。よく練られた脚本とエッジの効いたキャラクターたち。時代背景は現代で、エピソードもオリジナル。取り囲む状況や小道具が21世紀のものでも、シャーロック・ホームズは長身痩躯で傲慢でエキセントリック。紙背に徹する観察眼と推理力を駆使し、趣味で事件を解決する。設定や背景を変えても、変えてはならない本質はきっちりと押えているのが快かった。 グラナダTV、ジェレミー・ブレット主演のシリーズだろう。原作に忠実に作られたこのシリーズは、クラシカルなムードとジェレミー・ブレットのハマリ役ぶりもあって、TVシリーズなれどもホームズ物としてはやはり決定版だと思う。シャーロック・ホームズは人気があるので、従来から様々な作品が作られてきた。(「ヤング