(Novella di Nastagio degli Onesti) 1483年 各83×138cm | テンペラ・板 | プラド美術館(マドリッド)他 ボッティチェリ成熟期を代表する作品のひとつ『ナスタジオ・デリ・オネスティの物語』。アントニオ・プッチの息子でロレンツォ・ディ・メディチの甥でもあるジャノッツォ・プッチとルクレツィア・ビーニの婚礼の際に同家から依頼され手がけられた、カッソーネ(長持)かベッドの一部だと考えられている本作は、ボッカッチョの小説≪デカメロン≫中の騎士道に関する主題である第五日第八話『ナスタジオ・デリ・オネスティの物語』を典拠に描かれた全4作品からなる作品群で、全てボッティチェリの構想によって弟子であるバルトロメオ・ディ・ジョヴァンニやヤコポ・デル・セッライオの手が加わりながら制作された。本作に描かれる『ナスタジオ・デリ・オネスティの物語』は、恋人パオラ・トラヴェ