奈良県明日香村のキトラ古墳(7世紀末~8世紀初め)の石室内調査で、造営当時の石工が石材加工の目安として引いた朱(しゅ)線(せん)や、棺(ひつぎ)を乗せた台(棺(かん)台(だい))の痕跡が確認され、24日、文化庁などが発表した。 朱線(幅1~3ミリ)は、これまでにも天井や床で計6本見つかっていたが、今回は壁面も含め新たに14本を確認。多くは四(し)神(じん)図(ず)などの壁画を剥ぎ取った漆(しっ)喰(くい)の下から見つかり、石材を縁取っていた。天井には石材をドーム状にくり抜く基準線のような朱線もあった。 同村の高松塚古墳でも同様の朱線が確認されている。また、棺台の痕跡は、泥の汚れが少ない幅約3センチの線で東西68センチ、南北約2メートルと推定。同古墳で確認されている痕跡のサイズと類似している。 調査に協力した奈良文化財研究所の調査員は「石室解体に伴う高松塚古墳の調査に加え、終末期古墳の築造技
世界遺産に登録されている平城宮跡(奈良市)に整備された駐車場(285台)と、復元された大極殿を囲む木製柵(全長約800メートル)について、ユネスコ世界遺産委員会は29日、景観を損ねているとして、早急に撤去するよう日本政府に求める決議を採択した。文化庁記念物課は「世界遺産委員会から正式な連絡はないが、地元と協議して対応を決めたい」としている。 奈良県によると、駐車場などは昨年開かれた平城遷都1300年祭にあわせ、文化財保護法に基づいた国の許可を得て、地下の遺構に影響しない仮設施設として設置。観光客の利便性などに配慮し、遷都祭終了後も残した。駐車場は5年後をめどに撤去し、柵については、奈良時代にあったとされる「築地回廊」を国土交通省が復元整備してから撤去する計画だ。
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