福島第1原発事故のあおりで国内の原発運転継続に暗雲が垂れ込める中、天然ガスへの関心が高まっている。なかでも注目されるのが「シェールガス」。液化天然ガス(LNG)と同成分だが、存在する地層が違うため、「非在来型LNG」と言われ、回収技術が近年、急速に進歩した。特にその生産で先行する米国から日本に輸出される可能性が高い。LNGの「価格破壊」の期待も含め、「シェールガス革命」は、原発事故に見舞われた日本、そ して世界の救世主なのか。 福島の事故を受け、日本各地の原発が検査時期を迎えて次々停止し、来年春までに国内の全原発が止まる可能性がある。その代替火力発電の燃料として 電力各社がLNG確保に走った結果、燃料費は、東電だけで年間1兆円、全電力会社で年間2兆円膨らむとされる。 採取技術の進歩で米国やカナダで開発進む そこでシェールガスは、環境とコストの両面から注目されているわけだ。 LNGは、石炭や