小規模なうちは粗雑なものでも問題ないが、規模が大きくなるにつれ支障をきたすようになり、やがて破綻する、というパターンがよくある。このパターンは視点の違いによって「技術的負債」という象徴で呼ばれることもあるし、茹でガエルの比喩や炭鉱のカナリアといった形でもよく説明される。ぱっと思い出せないだけで他にも無数にあると思う。 すべてが容易に見通せるくらいの初期段階から大規模になりうる可能性を考えて堅牢かつスケーラブルな作りにするのはそれなりにコストが大きく、必要になるかどうかすら不確定なためそれで事足りるうちは粗末なものでよしとされる。問題になってから考えようという姿勢だ。例えば利用者が数人しか居ないうちは安価な家庭用ルータで問題なくても、数十人規模になってくるとネットワークが不安定になる。サーバが1台しかないならsshで接続して生のログを見ればいいが、2台3台の時点で苦痛になり、近いうちに不可能