青森県産業技術センター農林総合研究所は10日、水稲の新たな栽培方法「水田V溝乾田直播(じかまき)栽培」について、七戸町を含む県内4市町村のほ場で試行したところ、従来の栽培方法に劣らない収量、品質が確認されたと明らかにした。乾いた田に種もみを直接まく方法で、労働力やコストを大幅に削減できることから、気象条件が厳しい県南地区への導入によって、経営規模拡大や所得向上に寄与するものと期待される。 同センターと県が同日、青森市で開いた研究成果発表会で報告した。 新栽培方法では、乾いた田にV字状の溝を掘り、種もみと肥料を直接まく。育苗や、ほ場に水を入れてかき混ぜてならす「代かき」などを省けることから、春の繁忙期に作業量を減らせるなどの利点がある。 「実証展示ほ」は、七戸町、青森市、田舎館村、板柳町に設けられた。七戸町ではまっしぐらを栽培し、2016年の10アール当たり収量は、東北農政局が公表した