筆者は、ある企業に勤務している、IT企画の仕事を行う管理職である。これまで25年に渡ってさまざまな仕事を上司、同僚、部下と一緒に行ってきたが、その中でいろいろな人の指導を受けて成長することができた。そして、他の社員の成長もサポートできたと思っている。 筆者は、ある仕事をきっかけに「業務上体系化されていないスキル(=ソフトスキル)が仕事の成否に大きな影響を与える」という仮説を持つことになった。それは、筆者に強い学習動機をもたらした。当時もIT(インフォメーションテクノロジー=情報技術)を使った仕事をしていたが、そんな技術中心の仕事であってもテクニカルスキルを代表とした「ハードスキル」でなく「ソフトスキル」が仕事の成功に大きく影響する、という考えを持つに至ったのだ。 ソフトスキルとは、いわゆる「仕事のやり方」を構成する技能セットである。たとえば、対人能力、思考力、社内調整力といったもので、これ