企業は「無意識に変えないことを選択している」? 企業の人事が変革していかない理由には、守るべきものが多いことにも要因があります。例えば、「来月からあなたの給料半分になります」と言われたら、みんな嫌じゃないですか。生活が安定しないことで不安になるため、これは守るべきものです。 でも、多くの人事担当者は、変えにくい側面しか見えなくなっていて、「労働組合にどう交渉するか」「働きやすいように、どのようにソフトランディングしていくか」を重視しています。労働組合交渉となると、保守的なほうに、安全なほうに着地する可能性が高いのです。本当は、労働組合も巻き込んでリスクを取って、新しい方向への変革を進めなければならないのですが、働く人も含めて、人事部をはじめとする企業全体が変革に対して躊躇していた部分があるのではないかと思います。言い換えると、「変えにくい側面」について、変えるのが大変なために、結果として「
![正社員雇用の改革が人的資本経営の根幹|学習院大学・守島基博教授インタビュー #2](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5cf04cc9a186754f4732f68c59bc262b457947e9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages.ctfassets.net%2Ftfio2c4e6qit%2F2l96LoAfr5mWv59MmgpvrO%2Fe93212fbbc476a30bdd18dbc147eb7e0%2Fafd598de282cbe959730285591b21b96.png)