働きアリという名前はあれど、その中にはまったく働かない「なまけアリ」が存在しているというニュースは前にお伝えしたかと思うが、アリのコロニー内の労働制御機構の解明を目指している北海道大学の長谷川英祐准教授は、さらなる研究を進めていた。 今回の研究で働くアリだけのグループにしても働かない個体が現れることが証明されたのだ。 良く働くアリ、働かないアリ 日本に生息している「シワクシケアリ」のコロニー内では、働きアリの働き度合いに大きなばらつきがあり、常に働く個体から、ほとんど働かない個体まで存在する。 そこで、「よく働くアリ」と実際には働いていない「ほとんど働かないアリ」を分類し、よく働く個体だけのグループと働かない個体だけのグループに分け、それぞれでコロニーを再構成した。 その結果、働く個体だけにしても働かない個体が現れ、働かない個体だけにすると働く個体が現れ、グループ全体の個体の働き度合いの分