「これはもう最高だね」と奥さんと話したという佐藤さん。建築家から何回めかに提案された案を見た時のことだ。それは、西側の壁が外へと傾いた案だった。 「最初は壁が真っ直ぐで、ちょっとリビングが狭いというか圧迫感がある感じがしたんです。でも屋根の端の部分からそのまま壁を下ろして敷地ギリギリのところまで部屋を広げると建築費がずいぶん上がってしまう。そこまでしてスペースを確保するのもどうかとういうことで、3~4回模型をつくってもらった後にこの案が出てきたんです」 建築家の藤井さんは、建物に出っ張りや引っ込んだりしたところがなく、なるべくひとつの塊、ワンボリュームでつくりたいという佐藤夫妻からの要望に応えるアイデアを練った時に出てきた案だと言う。 「要望をうかがっていると2階部分のスペースがどうしても大きくなって少し出っ張った感じになってしまう。それをワンボリュームでつくろうとした時に、壁を斜めにすれ
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