インターネット上に掲載された個人情報の削除を巡り、欧州連合(EU)司法裁判所(ルクセンブルク)は13日、IT大手「グーグル」に対し、自分の過去の報道内容に関するリンクを検索結果から削除するよう求めたスペイン人男性の訴えを認める判決を言い渡した。 公開や保存の必要がなくなった個人情報を事業者に削除してもらうことができる「忘れられる権利」を認定した判決は同裁判所では初めて。この権利と「知る権利」や「報道の自由」をどう両立するのかなど、今後の議論に影響を与えそうだ。 男性は、検索サイトに名前を打ち込むと、自身の関与した不動産競売に関する10年以上前の新聞記事のリンクが、2ページにわたって掲載されるとして、グーグルにリンクの削除などを求めていた。判決は「忘れられる権利」を認め、掲載時の目的と時間の経過を考慮して、情報が「不適切、すでに関連性がない、過度である」場合には、削除を求められるとした。